2019年3月16日土曜日

氷川丸のアール・デコ

Art-Deco of cruise ship Hikawamaru

また氷川丸へ行って、船室のアール・デコを眺めたが、何度見ても美しい。日本にあるアール・デコは、その様式を学んだ建築家が、それに日本的な味付けを加えたものが多い。しかし氷川丸に最も純粋なかたちで残っているのは、アール・デコの発祥地フランスのインテリアデザイナーがコンペに勝って、そのとうり作られたため。

いちばん有名な階段室の手すり。19 世紀終わりのアール・ヌーボーが有機的な植物模様だったのに対して、20 世紀初めのアール・デコは、定規で作図できる幾何学模様が特徴で、近代的な工業製品が進歩した「機械の時代」を象徴しているかのようだ。当時最先端の大型客船の氷川丸のデザインに使われているのは話が合っている。とはいえアール・デコは語源が「装飾芸術」(デコラティブ・アート)のとおり、今から比べると装飾的だ。

天窓のステンドグラス、鉄扉、柱、家具、など、これぞアール・デコといった美しいグラフィックがいたる所にある。

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