2019年2月11日月曜日

シャルダンの静物画の「光」

Chardin

シャルダンの静物画はいつもこのように、ほの暗い部屋にかすかな光が差し込んでいて、その中にモチーフが浮かび上がっている。しかし右側にあるグラスはわずかなハイライトが見えるだけで暗い背景の中に溶け込んでいる。主役を際立たせ、脇役を控えめにさせる強弱のつけ方がうまい。それがこの空間の光を感じさせるとともに、構図が単調になるのを防いでいる。

高校の美術の教科書にこの絵が載っていた記憶があるが、たしかに静物画のお手本のような絵だ。四角い箱は烟草ケースで、それによリ掛かっているのはキセルだが、細くシャープな斜めの直線がとても効果的だ。シャルダンの背景は、この絵のように光源と反対側の右奥を明るくしている場合が多いが、光が ”差し込んでいる” 感を強調する意図にちがいない。

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