2016年12月31日土曜日

子供の絵、知識とイメージ

Children's drawing,  knowledge and image

絵の好きな小学1年生の子が「海でも描こうかな」と言いながらささっと描いた絵には参った。こんな海の絵なかなか描けない。

子供を見ていると小さいうちはなぐり描きでも直感にまかせた面白い絵を描く。それが知識が増えるにつれて「〜はこうだよね」と常識で描くようになる。だが中には知識にとらわれず、自分の中で浮かんだイメージで描く子もいる。

大人は子供以上に知識で描く。知識イコール既成概念なので新鮮なイメージを抑える縛りになる。それでも大人は絵画教室などで、このモチーフをこう描きましょう的な「うまく描く」ための知識をさらに増やそうとする。

レオナルド・ダ・ヴィンチは川の水を観察してスケッチし流水の研究をした。その上で知識を自分のイメージに転化して恐ろしい洪水の絵を描いた。知識は必要としながらも最後はそれを超えている。この子の絵はなんとなくダ・ヴィンチの絵に似ているのが面白い。

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