Expo Osaka 2025
大阪万博の総来場者数は 2800 万人に想定されていたが、それは1日あたりにすると 15 万人だという。ところが実際は GW 期間を含めても1日平均 10万人程度だそうだ。
もともと大阪万博は、知事と市長が政治利用のために誘致したとして批判が多かった。それに対して府市は「経済効果」を言ってきた。その「経済効果」とは入場料の収益だから、来場者が少ないと、「経済効果」に失敗したことになる。だから子供や年寄りを無料にして動員したり、数を水増しするなどして、必死に来場者数を増やそうとしているという。
もともと万博はいつでも「経済効果」を目的にしてきたが、それは入場料で稼ぐという意味ではなく「産業振興」という意味だった。第1回のロンドン万博は、産業革命を初めて達成したイギリスが工業化時代の方向性を指し示し、世界中に新しい産業振興を引き起こした万博だった。それ以降の万博も、その時々の新しい技術を開発し、それを実際の社会で実装化する役割を果たしてきた。
そういう意味で、今回の万博では「デジタル」や「I T」の技術が主役になると期待されていたが、見事に失敗してしまった。その一例が、「未来都市」パビリオンで、出展企業の TV CM のようなイメージ映像が流れているだけで具体性がない。
その意味で、大阪万博以上に万博的な役割を果たそうとしているのが、今トヨタが富士山の裾野に建設している「ウーブンシティ」という「未来都市」の実験プロジェクトだ。「モビリティ」と「 IT 」と「エネルギー」を軸にした未来の都市を実際に作って検証しようとしている。もしこれが成功すれば、日本の産業と文化に対する影響は大きく、将来的にそれが社会に実装化されれば莫大な「経済効果」を生むだろう。
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