Generation AI
「生成」という言葉から、「生成 AI 」は無から有を生み出すかのように錯覚をしがちだ。だから AI は人間にはできないことをやるんじゃないかという期待や懸念を持たれる。しかし実際には AI は、赤ん坊が大人から学んで賢くなっていくことに例えられるように、人間から学習したこと以上のことをできるわけではない。
そのことがわかるのが、最近欧米で起きている生成 AI による著作権侵害の訴訟だ。例えばドイツで AI が、いくつかの音楽をデータマイニングして自分のオリジナルであるかのようにしてチャットGPT に使った。それが著作権侵害に当たるとして Open AI の会社が訴えられ、敗訴した。(こちらを参照 ↓)
この生成AI 訴訟の流れはアメリカなど世界的に広がっている。そしてついに日本にも波及してきた。最近の報道で、新聞の記事データを無断で収集し、AI 検索に利用したのは著作権侵害だとして、日本の新聞社が「パープレキシティ」というアメリカの IT 企業を提訴したという。要するに、AI は自分で独自のコンテンツを生み出す「生成」ができるわけではなく、パクリをしているだけだということがやっと気付かれ始めたということだろう。