2024年7月15日月曜日

映画「ローマの休日」の裏側

「Roman Holiday」 

「ローマの休日」の脚本家は、ダルトン・トランボという人だが、この映画では別人の偽名を使っていた。またそれまで例のない全編を海外ロケで撮った。その理由は・・・

1950年代の東西冷戦時代、アメリカはソ連の脅威を煽り立てた。そしてマッカーシー議員の非米活動委員会による「赤狩り」の嵐が吹き荒れた。有る事無い事の言いがかりをつけて「共産主義者」と決めつけて摘発した。国民同士の「密告」をさせ、アメリカは恐怖政治国家になってしまう。

影響力の大きいハリウッドは特にターゲットになる。西部劇のジョン・ウェインや、ゲイリー・クーパーや、ロナルド・レーガンは協力的で、映画業界の仲間たちを裏切って密告した。その被害者の一人がダルトン・トランボで、映画界から追放される。そのため偽名で「ローマの休日」の脚本を書いた。また目立たないように、全編を海外のローマで撮影した。

もともと西部劇は冷戦時代に、「強い国アメリカ」「正義の国アメリカ」を宣伝する反共プロパガンダ映画だったから、西部劇スターたちはマッカーシーに協力的だった。特にロナルド・レーガンは、”強いアメリカ” のシンボル的イメージ作り上げ、後にアメリカ大統領にまでなる。その時のレーガンのキャッチ・フレーズが「Make America Greate Again」だった。・・・そして最近またこの同じ言葉を別の政治家が使っている・・・


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