その成果を振り返ってみた。
「残照 • 室蘭本線」アクリル 12号 (2013年)
室蘭へ向かう内浦湾に面した海沿いで見かけた風景。太陽はすでに水平線の下に沈んでいるが、残照が雲を下から照らしている。それをバックに室蘭本線の線路と踏切がある。踏切というのはどこか郷愁をそそられるものだが、ここはおあつらえむきの舞台になっている。踏切を越えて海岸まで行きたかったが、猛烈な寒さに耐えられず引き返した。
「寒風 • 積丹半島」水彩+ガッシュ 10号 (2011年 高潮展)
函館を朝出発し、日本海沿いを走り夕方小樽に着くコースは何度か行っているが、途中は山が海にせまっている険しい感じの風景がずっと続く。快晴の日はほとんどなく、どんより曇っているが、この日は雲の間からうっすらと日がさし、雪が輝いた。その輝きを出したいと思い、雪や雲をガッシュの白を使って描いてみた。紙の白を活かす普通の水彩画と逆なので、パステル画用のグレーのカラーペーパーに描いた。
「冬の貯水池」パステル 10号 (2011年 高潮展)
洞爺湖から日本海へ抜けるには山越えをしなければならないが、ここはほとんどの道が「積雪のため通行禁止」の標識が出ている危険地帯だが、それにひるんでいてはいい景色に出会えない。このあたりは尻別川の上流とその支流がたくさん流れていて、それをめざして行く。そんな川をせきとめた貯水池を見つけた。人っこ一人いない、しんと静まりかえった光景だ。
「朝の運河」パステル 40号 (2012年 現代パステル協会展)
小樽で宿泊したホテルがこの観光名所のすぐそばだったので、朝、夜明けととに散歩に出かけた。レンガ倉庫からツララが下がり、運河も凍っている。猛烈に寒いが、暖かい朝日が射し込んできてほっとさせられる。
「夜明けの漁港」パステル 8号 (2007年)
オホーツク海に面した紋別という小さい町に泊まった。ホテルの宿泊客は見事に自分一人だけ。東向きの海に面した部屋なので、日の出が見れるはずだと思い、目覚ましをかけて寝る。予想どうり素晴らしい日の出だった。