2020年2月8日土曜日

「隣の芝生は青い」と「人の芝生に入るな!」の話

"The grass is always greener on the other side" & "Get off my lawn ! "

芝生の庭は、もともとはヨーロッパの金持ちがやっていたのがアメリカへ伝わり、庶民の憧れの的になったという。人をうらやむ時の「隣の芝生は青い」というのはアメリカが発祥の諺で、芝生が裕福な生活のシンボルになっていることが分かる。

芝生の庭はアメリカ映画にしょっちゅう出てくる。クリント・イーストウッドの「グラン・トリノ」で、リタイアした年寄りの主人公の家が、デトロイトの比較的貧しい人たちの住む地域なのに、芝生の庭がある。一日中ビールを飲んでいるばかりの主人公だが、芝刈りや水やりはしっかりやっている。近所のチンピラが敷地に入ってきた時「人の芝生に入るな!」と怒鳴るシーンがある。

アメリカ在住の映画評論家の町山智浩が面白いことを書いている。このシーンの「Get off my lawn !」で、観客から笑い声が起きたという。これは頑固爺さんが、庭に入った近所の子供を叱る時の決まり文句だからだそうだ。「コラ!  ガキども、わしの芝生から出て行け!」というニュアンスらしい。それだけ芝生は大事なものということだ。

そういえば、ロサンジェルスは雨がほとんど降らなく、ガソリンより水の方が高いのに、どの家にも芝生用のスプリンクラーがあり、一日中水を撒いている。贅沢なものだ。

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