「袖」という小さなアイテムの歴史が、古今東西の文化史になっていて、次々に連発で面白い話が出てくる。著者の竹原あきこさんは永らくパリでデザインの研究者として活動している。
15 世紀のイタリアで、日本の振り袖に似た長い袖のファッションが、男女問わず流行したという。袖は地面を引きずりそうなくらい長いが、振り袖と同じで、そこに腕を通すわけではなく、本当の袖の下にぶら下がっている単なる飾りだった。ダ・ヴィンチの「モナリザ」で、肩にかかっているマフラーのようなもの(そんなところは全然見ていなかった)は、実は振り袖で、邪魔なので普段はこのように肩にかけていたらしい。
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