芝生の庭はアメリカ映画にしょっちゅう出てくる。クリント・イーストウッドの「グラン・トリノ」で、リタイアした年寄りの主人公の家が、デトロイトの比較的貧しい人たちの住む地域なのに、芝生の庭がある。一日中ビールを飲んでいるばかりの主人公だが、芝刈りや水やりはしっかりやっている。近所のチンピラが敷地に入ってきた時「人の芝生に入るな!」と怒鳴るシーンがある。
アメリカ在住の映画評論家の町山智浩が面白いことを書いている。このシーンの「Get off my lawn !」で、観客から笑い声が起きたという。これは頑固爺さんが、庭に入った近所の子供を叱る時の決まり文句だからだそうだ。「コラ! ガキども、わしの芝生から出て行け!」というニュアンスらしい。それだけ芝生は大事なものということだ。
そういえば、ロサンジェルスは雨がほとんど降らなく、ガソリンより水の方が高いのに、どの家にも芝生用のスプリンクラーがあり、一日中水を撒いている。贅沢なものだ。
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