2018年4月17日火曜日

モネの「積みわら」と「モネゲーム」

Monet in the movie "Gambit"

印象派は初めの頃フランスでは受け入れられなくて、多くの傑作がアメリカへ流出した。日本も松方幸次郎が金にあかして印象派を爆買いして松方コレクションができ、それが現在の国立西洋美術館のもとになった。だからモネの有名な「積みわら」は連作で 25 作品もあるのだが、フランスにあるのはオルセーの1点だけで、大部分はアメリカの美術館に所蔵されていて、日本にも2つある。

「モネゲーム」は「積みわら」の贋作を作って大儲けしようとたくらむ連中が騙し合いするというコメディ映画で、冒頭に「積みわら」の競売の場面がある。それを競り合うのはアメリカと日本のコレクターということで、両国の印象派大好き事情が反映されている。主役がアメリカ西部のド田舎で荒馬乗りをやっているカウガール(キャメロン・ディアス)だが、自宅に本物のモネの「積みわら」が飾ってある。あり得ないような設定をわざとしているわけだが、金持ちが印象派を買いまくってきたアメリカならではだ。


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