2017年9月6日水曜日

「 RED ヒトラーのデザイン」

" RED,  Hitler's  Design "

「RED」という面白い本が出た。(著者:松田行正)
ナチスもの映画で必ず出てくるハーケンクロイツの垂れ幕を見ると内心ではかっこいいデザインだといつも思う。ヒトラーは絵画や建築の好みが時代錯誤的でバウハウスも弾圧した。それなのになぜこれはモダンなデザインなのか、とつねづね思っていたのだが、この本でドンピシャリ同じことを言ってくれている。そしてそのわけを豊富な資料をもとに読み解いている。

内容は
1  ファッション (ナチスデザインのファッション性や官能性)
2  デザイン (プロパガンダなどのイメージ戦略)
3  グラフィック (ポスター・写真・ロゴなど)
4  イミテーション (敬礼や制服などでの古い文化の引用)
5  ハーケンクロイツ (マーク・旗・バナーなどのシンボル)
6  ライン (軍用機や建築などでのナチス造形の特徴)

要するにこれは政治を視覚化した CI デザインだ。そしてヒトラーは腕のいいアート・ディレクターということだ。

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