2021年1月11日月曜日

ロトチェンコ の写真革命

Rodchenko's photograph revolution

ロシア・アヴァンギャルドのロトチェンコは写真に革命を起こした。それまでの写真は「絵画的写真」(ピクトリアル・フォト)といわれるように、絵画的な美しさを理想にして、絵画の追随をしてきた。ロトチェンコはそれを否定して、絵画にはできない、写真独自の可能性を追求した。

「絵画は、観察した様々なイメージを総合することで、普遍性と永続性を追求するが、科学技術によって絶えずゆり動き、変化する時代に、唯一不変の永遠なるものなど存在しない。写真は、いろいろな状況での偶然的な一瞬だけをスナップショットで切り取ることによって、真実を描くことができる。」と言っている。(「ロトチェンコ の実験室」より)

遠近的な絵画の視覚ではなく、真上や真下からのショットを多用した。それによって、造形性の強い平面構成的な写真を生み出した。(「階段」1 9 3 0 年)


ロトチェンコは光と陰影の強いコントラストによる造形写真が多い。写真ならではの強烈な訴求力がある。(「ライカを持った娘」1 9 3 4 年)


工場、機械、鉄塔など、構造物の構成美を力強く表現した。それによって従来の美意識におさまりきれない、異質な眺めを作りだした。(「火災避難ばしご」1 9 2 5 年)


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