100 years Bauhaus Film Festival
全6編のシリーズのうちの「バウハウス 原型と神話」を見た。生存している元学生たちの証言で構成されている。ナチスの弾圧で閉校した後のこと中心なので、知らなかったことが多くて参考になる。またバウハウスの光とともに、影の部分にも触れている。
クレーやカンディンスキーはスイスなどへ逃れたが、ユダヤ人教授の多くはイスラエルへ脱出したという。テルアビブで様々な建築を手がけ、バウハウス式モダニズムデザインを広めた。集合住宅は地域コミュニティのつながりを強めるような設計だったと住民が証言している。それらはいまだに4千棟も残っていて、全体が世界文化遺産に登録されている。
アメリカに亡命したグロピウスやミース・ファン・デル・ローエなどは、「ニュー・バウハウス」(現在の I I T )を作って、戦後にアメリカがデザイン大国になる基礎を作った。しかし、ミースによるニューヨークの高層ビル群は、街のコミュニティを破壊したモダニズムデザインの行き過ぎだったと映画は批判している。