2025年11月6日木曜日

中1の子の「けん玉」のデッサン

Eye-Lebel

現在高1の孫娘は、美大受験を目指して毎日石膏デッサンの練習をしているが、彼女が中1くらいの時、身近にある物を片っ端からデッサンしていた。その中に「けん玉」のデッサンがあった。けん玉はすべての部分が回転体で、楕円がたくさんある。それが正確に描けている。楕円の隠れていて見えない部分や、回転軸などの補助線も使って描いているから正確で、デッサンの基本をすでに身につけていた。



そして、『手前の楕円が細くて、遠くの楕円が丸っこいのはどうして?』と聞いたら、すぐに図左を描いてくれた。円柱の断面の楕円を描いて、目から遠くなるほど楕円は丸っこくなるんだよと解説してくれた。円の遠近法を完全に理解している。

それではと応用問題を出してみた。『高い煙突があって、それを鳥が上空を飛びながら眺めている。その時、鳥が見ている煙突の形を描いてみて』するとスラスラと図右を描いてくれた。(もう一羽の鳥が煙突の上にとまっているのが可愛い。)


これは、円の遠近法の問題だが同時に、物を見るとき、見ている人の目の高さ(アイレベル)によって物の形が変わるという遠近法の基本問題でもあるので、もう一つの問題を出してみた。『地平線の彼方まで一直線に線路が続いている。3つの図は「人間」「犬」「鳥」が見ている風景だが、それぞれは誰が見た風景か?』これは問題が簡単すぎたので即答だった。


そして風景を見ている後ろ姿の犬、人、鳥を描き足してくれた。それぞれの目の位置が地平線上にしっかり乗っているのがすごい。『見ている人の地面からの「目の高さ」(アイレベル)は、「地平線」と一致し、「消失点」はその上にある。』という遠近法の基本中の基本を理解していることがわかる。


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