Cast Shadow
絵画で人を描くとき、「影」が絶対的に重要になる。影が無いと、人は宙に浮いているように見えてしまうし、そもそもその人の存在感自体も感じなくなってしまう。人間の身体、人間の体重、影と地面の地面との結びつき、などで人間の存在を感じることができるが、「影の喪失」は人間の存在感自体を無くしてしまう。絵画でも写真でも映画でも影の表現が重要だ。ディズニーのアニメ「ピーター・パン」(1953 年)で、その「影の喪失」の場面が出てくる。ピーター・パンの影が足元をはずれて、あらぬ方向へ飛んでいってしまう。その時、ウェンディーが、ピーター・パンに「存在」感を与えるために、影を捕まえて、足元に縫い付けてあげる。とても面白いシーンだ。
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