2016年4月13日水曜日

恐怖エスカレーター

Scare escalator

齢のせいで手すりなしに階段の登り降りができなくなった。エスカレーターも手すりにつかまっていないと怖い。だから最近このような駅ができ始めたのはうれしい。階段、エスカレーター、エレベーターの3つが同じ場所に並んで設置されている。高齢者も車椅子の人もベビーカーを押す母親も誰もが好きなものを選べる、というユバーサルデザインの原則に沿っている。

それで思い出すのは、池袋の「東京芸術劇場」のエスカレーターで、1階から5階まで一直線のぶっ通しで、それが吹き抜けの大空間のなかに空中に浮いたように設けられている。スキーのジャンプ台の上にいるようで足がすくむ。この建物は何度も行ったが、乗ったのは最初だけであとはごめんだった。年寄りだけでなく若い人も嫌がっていたが、この悪名高いエスカレーターはさすがに最近改修され、2分割されたうえ、位置も壁際に移動した。

それで現在の恐怖エスカレーターNo.1 の座に輝いているのは福井県にある「恐竜博物館」だそうで、行ったことはないが、確かにこれも怖そうだ。

「芸術劇場」でエスカレーターを避けてエレベーターを使おうとしたら場所が分からない。迷ったあげく奥の方の入り組んだ所にやっと見つけた。ユニバーサルデザインが盛んに言われるこの時代に、あくまで恐怖エスカレーターを使えというのが設計した建築家の言い分らしい。

製品や自動車のデザインと違って、建築は「〜先生の設計」と名前が出る。だから目立つような派手なデザインになってしまうのだろうか? ちなみに上の二つの例は、A氏とK氏で二人とも超有名な建築家だ。K氏はかつて都知事選に出て落ちた人だが、当選していたら東京中にこんな建物ができたかもしれない。(笑)




0 件のコメント:

コメントを投稿