「Vision in Motion」
何十年ぶりかで、モホリ=ナジの「Vision in Motion」(日本語訳版)を読み返している。題名のとうり、「動きの視覚」が、ホリ=ナジの追求したテーマだった。2次元の絵画、3次元の彫刻、を超えて時間により変化する4次元芸術によって視覚芸術の世界を大きく広げた。そして今では「メディア・アートの先駆者」と呼ばれている。当時(「Vision in Motion」の執筆は1943 年)はメディア・アートという言葉はなかったが、IT 時代の今、センサーなどのデジタル技術を使ってインタラクティブなメディア・アートに発展している。
例えば、メディア・アーティストの三上晴子の「視線のモルフォロジー」という作品で、視線入力装置(障がい者が手を使わず視線で PC 操作ができる装置)を使って、見る人の視線を検出して、3次元の仮想空間の中に視線の軌跡を描く。人間を入力装置に使って映像を変化させるインタラクティブ・アート。