2026年1月7日水曜日

国会図書館


国立国会図書館は蔵書数が日本一だ。出版されたすべての本はここに収めることが法律で義務づけられているから、ない本はない。しかも創設の明治時代以来だから蔵書数は膨大だ。学術的な専門書も完璧に揃っている。来館者が入れるのは1階だけで、その他の階はすべて書庫になっている。

閉架式図書館で、書棚に直接アクセスできない。借りたい本を申し込みカードに記入して出庫してもらう方式だ。だから蔵書検索用 PC がずらっと並んでいる。しかし館外貸出はしないから、館内で読まなければならない。そのため閲覧室が広大で、来館者全員が座れるくらいの席がある。そこでノートを取ったりしながら読むが、一回で済むことはないから、何度も通うことになる。


本格的な調べものをすることはなくなった今は、国会図書館へ行くことはない。地元の市立図書館を利用する。しかし貸出予約はネットでできるが、借り出しや返却には実際に行かなければならない。それが億劫になって、最近は市立図書館へもあまり行かなくなった。代わりに Amazon で買ってしまう。市立図書館にはないような本も入手できるからかえって便利だ。


2026年1月6日火曜日

図書館のイメージ 映画と絵画

Image of Library
 
前回書いた、映画「ベルリン・天使の詩」の中で登場する「ベルリン国立図書館」に触れたので、そのついでに他の映画や絵画に登場した図書館をあげてみる。時代によって図書館とはどういうものだったかがわかる。


2019 年のドキュメンタリー映画「ニューヨーク公共図書館」がすごかった。蔵書が 6千万冊というから世界一の図書館だろう。ローマ建築を思わせる壮大な外観で、内部は宮殿のような豪華さだ。書棚はほとんどないかわりに、閲覧室が広大なので、閉架式図書館なのだろう。日本でも「国会図書館」が閉架式で、借りる本を係員に申し込んで出庫してもらう。そして館外貸出はないので、館内で読むための広い閲覧室が必要になる。

映画「ゴースト・バスターズ」でもこのニューヨーク公共図書館が登場した。一般の人が入れない書庫にバスターズが入って幽霊を退治するというストーリーだが、創立100 年以上の図書館で古い本が並んでいる薄暗い書庫がいかにも幽霊が出そうで面白かった。

近代的な図書館が始まったのは、啓蒙時代と呼ばれる18 世紀で、各国の王室が強大な国家権力を誇示する場としての図書館を作った。これは「ウィーン宮廷図書室」を描いた絵画で、壁びっしりに本で埋め尽くされている。古今東西のあらゆる「知」を集積した図書館は権力の象徴だった。


同じく18 世紀のエティエンヌ=ルイ・ブレーという建築家が描いた図書館の絵は有名だ。「パレ・ナシオナル」という架空の国立図書館で、権力の象徴のイメージで描いている。遠近法を強調した目もくらむような広大な空間に本がびっしり並んでいる。空想というより妄想の図書館だ。


時代をさかのぼって、中世の図書館は修道院の中にあった。印刷術が発明される以前で、修道僧が写本をしていた。それらの本には例えばギリシャ時代の哲学書などもある。その自由思想は、キリスト教の教義で人々を縛っていた教会にとって不都合だった。だから中世の図書館は本を読ませる場ではなく、本を隠す場だった。映画「薔薇の名前」はそのような中世の図書館を題材にしていた。修道院の中の図書室は迷宮のようで、入ることができない。


さらに時代をさかのぼると、世界最古の図書館はローマ時代のアレクサンドリアにあった。映画「アレクサンドリア」は、その図書館を題材にしていた。それは大学(これも世界初)に併設されていた。本はまだ巻物だが、今と変わらない図書館だ。勢力を伸ばし始めたキリスト教の暴徒が図書館を襲撃して火をつける。天文学者の女性大学教授(実在した人物)が本を必死で持ち出そうとする。科学を否定するキリスト教が世界を支配し、暗黒の中世になっていく時代の始まりを描いた映画だ。

2026年1月5日月曜日

映画「ベルリン・天使の詩」

 「Der Himmel uber Berlin」

ヴィム・ヴェンダース監督が小津安二郎を尊敬していて、小津へのオマージュ映画も撮っていることを、先日(12 / 31)書いた、→ https://saitotomonaga.blogspot.com/2025/12/blog-post_31.html それでヴェンダース監督の名作「ベルリン・天使の詩」をもう一度観た。

ラストのクレジットで、「Dedicated to Yasujiro, Francois and Andrei」と、ヴェンダース監督が尊敬する3人の名前をあげている。つまり「小津安二郎」「フランソア・トリュフォー」「アンドレイ・タルコフスキー」に捧げるとしている。

ストーリーはこんなかんじ。守護天使がベルリンの街なかを彷徨して、さまざまな人間に寄り添うように見届けている。しかし人間からは天使は見えない。やがて天使はサーカス小屋の空中ブランコ乗りの女性に恋をしてしまう。彼女と生活をしたいと思い、天使をやめて人間になることを決心する。しかし天使は永遠の「生」を所有しているが、人間に堕ちると「死」を受け入れなければならない。それでも人間になると、暑さ寒さを感じたり、コーヒーやタバコの味を感じたり、色を感じたり、と感じることの喜びを知る。そしてそれまでモノクロだった映画はここからカラーになる。


なお「天使」(エンジェル)は子供のイメージが強いが、映画の「天使」は中年の男だ。キリスト教文化の長い歴史で、「天使」のもともとのイメージは威厳のある青年男子だった。(「かたちと人類」による)


映画のもうひとつの注目点は、「ベルリン国立図書館」のシーンがたびたびでてくること。図書館とは、膨大な時間の記憶を収蔵した場所だから、人間の歴史を見続けてきた天使たちの憩いの場になっている。巨大な吹き抜け、劇場のような階段、吹き抜けに突き出る階段の踊り場、などのある巨大空間の中で、天使が人間たちを見ている。この建築はモダニズム建築の巨匠ハンス・シャロウンの設計による。(「映画のなかの現代建築」による)


2026年1月4日日曜日

プライミング効果

 Priming Effect

上の図では四角い枠の左上にネズミがいる。下の図では枠の右下にネズミがいる。この二つの図を連続して見ると、ほとんどの人がネズミが左上から右下に移動したと感じる。しかしその根拠は何もない。もともと2匹のネズミがいたのかもしれないし、その他のストーリーもいろいろありうる。人はこのように思いこみや、先入観で判断してしまいがちだ。

このように初めに与えられた情報(刺激)が、無意識のうちに次の行動に影響を与えることを「プライミング効果」という。例えば食べ物 の TV CM で、美味しそうに食べる映像を見たあと、無意識にその食べ物を買ってしまうなど。

 TV CM くらいならまだいいが、最近、政治で「プライミング効果」が利用される。政治家の SNS で、人々の関心や注意を引くような画像や映像がネット上にあふれている。スマホが普及した現在、大量の同じような情報を繰り返し受ける。すると情報の価値をいちいち自分の頭で判断することなく受け入れてしまう。無意識のうちに情報に操られて、言動や行動が左右されていく。


2026年1月3日土曜日

「五體字類」


「五體字類」という本(事典)がある。「體」は「体」のことで、この場合は「字体」の「体」 の意味。漢字ごとに5種類の字体を収録している。「楷書」「行書」「草書」「隷書」「纂書」の5種類。

年初にその年の干支の漢字を眺めたりする。だからといってどうということはないが、見ているだけで面白い。今年の「馬」という字を見てみた。「馬」の次に馬へんの文字もずらりと並んでいる。


2026年1月2日金曜日

馬が主役の映画 3選

 Horse Movies
今年は馬年ということで、馬が主役の映画を3選。いずれも名作。


「戦火の馬」 
第一次大戦中、軍馬として戦場に送られてしまった愛馬を探すために、青年は自らも従軍して・・・


「モンタナの風に抱かれて」 
!3 歳の少女が乗馬中の事故で右足を失ってしまい、人生に絶望している。事故のショックで愛馬も暴れ馬になり、人になつかなくなってしまう。母親は、娘と馬を連れてモンタナ州の馬専門のクリニックへ馬の治療をしに行く。やがて馬は回復し、娘にも笑顔が戻ってくる。しかし・・・

「黒馬物語  ブラック・ビューティ」 
少年の愛馬が使役用に次々に転売されて、酷使される。少年は馬を取り戻そうとして、探し続ける・・・


2026年1月1日木曜日

「日の出」を描いた絵画 3選

 Sunrise

新年にちなんで、「日の出」を描いた名作絵画3選。

モネ「印象 日の出」

ターナー「ノーハム城の日の出」

カスパー・ダヴィッド・フリードリッヒ「朝日の中の婦人」