Newspaper vs Internet
新聞購読をやめる人の理由は2種類あるようだ。新聞を「読む」という面倒くささがなく、手軽に情報を得られるネットで充分という人。もうひとつは、新聞の報道は偏っていて、真実を伝えて信頼できるのはネットの方だという人。
朝日新聞が戦時中に戦争賛美の報道で世論を煽り、その世論に押されて政府は開戦に至ったということは今ではよく知られている。「朝日新聞の戦時社説を読む」(室谷克実)という本は同紙の当時の記事を一つ一つ調べてその実態を検証している。
東條英機の絶賛、英米を撃滅せよと戦意高揚を煽る、死んだ特攻隊員への賛美、お国のために命を捧げようと呼びかけ、銃後の国民は一致団結せよと呼びかけ、本土決戦になっても竹槍で戦おう、・・・などと今読むとすごい記事を連日掲載している。景気のいい論調に煽られて、国民は熱狂的に戦争賛美へ突き進んでいった。おかげで同紙は購読者数トップになった。しかし戦後は同紙は一転して反戦・平和主義へ大転換した。
新聞は本当のことを書かないと思って購読をやめた人は、ネット情報の方は真実だと信じている。ネット上の極端な意見や、偽情報を見て、自分は新聞が書いていない真実を知ったと思ってしまう。それが拡散されて世の中全体の空気になっていく。主要メディアが新聞からネットに変わった現在でも、新聞の時代と同じ構造だ。人々がメディアに煽られるという危険性は変わっていない。
