Perspective in Edo
佐竹曙山は秋田藩主でありながら画家だった。油絵を学び洋風の絵を描いた。代表作の「湖山風景図」で、手前の松を大きく描き、遠近感を強調し、松の幹には陰影がつけられ立体感がある。浮世絵などの日本絵画になかった遠近法と陰影法を取り入れている。閑人の絵日記
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2026年6月11日木曜日
江戸時代の洋画家 佐竹曙山と遠近法
2026年6月10日水曜日
ワイエス 窓から差し込む光
Andrew Wyeth
「アンドリュー・ワイエス展」は終了間近だが見に行けそうもないので、手元の画集を眺めている。その中から「窓から差し込む光」がテーマの絵をあげてみた。
「Andrew Wyeth Memory & Magic」
「The Art of Andrew Wyeth」
「Andrew Wyeth Autobiography」
2026年6月9日火曜日
健康情報で稼ぐ人たち
Diet Pills ?
糖尿病の薬がダイエットに効くという SNS の情報を信じて、その薬を飲んでいる女性がたくさんいるという。この薬は食欲を減退させる効果があるだけでダイエットに直接効くわけでない。逆に副作用があって、深刻な健康被害をもたらすという。
昔の話だがアメリカで、タバコを吸うとダイエットに効果があるという情報を医者が発信した。タバコは食欲を減退させるだけだが、たくさんの女性たちがタバコを吸うようになった。それを仕掛けたのはタバコ会社の「マールボロ」で、そのおかげで、タバコの売り上げが大幅に伸びて大儲けした。
今の糖尿病薬でもそれと同じだ。SNS で情報を流している発信元は、美容クリニックなどの医療系事業者で、来院者を増やしたり、薬を売ることで儲けるためにやっている。しかしSNS の情報を何でもありがたがる習性の人はたくさんいて、ひっかかる。
健康情報で稼ぐ事例は他にもたくさんある、コロナの時に、ワクチンは死ぬ危険性があるから打つなという情報がSNS で盛んに流れた。ワクチンよりも安全に抗体を作れる〇〇という薬を飲む方がいいというふれこみだったが、実際は効き目のないただのサプリメントだった。しかしそれを真に受けてワクチンを打たなかった人がたくさんいた。SNS の発信者は、〇〇大学教授とか、医学博士とかを名乗っでいたが、SNS の言うことを何でも信じる人たちのおかげで、彼らは大儲けした。
2026年6月8日月曜日
映画「レベッカ」と肖像画
「Rebecca」
映画「レベッカ」の NETFLIX 版を見た。1940 年のヒッチコックの名作「レベッカ」のリメイクだが、ほぼ同じ脚本になっている。
世間しらずの若い女の子がいきなり大富豪の貴族と結婚する。妻として初めて男の家に行くと、そこは何百年もたつ幽霊屋敷のような古い大邸宅で、部屋の壁には至るところに先祖代々の肖像画が飾ってある。そして夫にはレベッカという名前の前妻がいて、数年前に事故で死んでいたらしいことを、新妻はおぼろげに気づき始める・・・
ある夜、邸宅で仮装舞踏会が開かれる。若い妻は、壁に掛かっている前妻レベッカの肖像画と同じ真っ赤な衣装を着て現れる。まるで額縁から抜け出してきたかのようだ。夫を喜ばせるつもりで無邪気にやったことだが、それを見た夫の表情が凍りついてしまう。この瞬間からストーリーは急転し、レベッカの「妄想」をめぐる真相が暴かれていく・・・この有名なシーンは映画の中で重要な意味があるのだが、それについて西洋美術史家の岡田温司氏は「映画は絵画のように」の中で、「肖像画」の持つ意味についてこう解説している。
「・・すでに死んでいるにも関わらず、肖像画の存在は主人公たちに取り憑き、場合によっては呪縛さえする。・・それゆえ肖像画はしばしば、不在と現前、死者と生者の境界線上に位置づけられてきた。・・映画『レベッカ』で、大邸宅のいたる所にレベッカの亡霊が跳梁していてヒロインを悩ませる、この映画は、肖像画がもたらすこうした不気味な効果を最大限に活かしている。・・」
2026年6月7日日曜日
「浮遊感」 鈴木春信とフラゴナール
Floating feeling Harunobu & Fragonard
2026年6月6日土曜日
江戸のカレンダーのデザイン
Calendar design in Edo
江戸時代の暦は太陰暦であるため、大の月(30日の月)と小の月(29日の月)があり、それが一定でないので、新しい年になると、大小が一目でわかる暦(カレンダー)が必要になる。それで自分がデザインした暦を年始の挨拶として贈りあった。今の年賀状のようなものだ。それは「絵暦」と呼ばれ、絵と文字が組み合わされていた。デザインは美しいもの、面白いものが好まれ、さまざまな趣向が凝らされた。絵の中に隠し文字があるものや、一行ほどの言葉遊びになっているもの、などだった。
人々は絵暦で競い合い、絵暦の同好会ができ、「大小絵暦交換会」というイベントを毎年開いたりした。メンバーが作品を出品し、互いに批評しあったり、交換したりした。今で言えば、絵の好きな仲間同士が集まってグループ展をやるようなものだ。
そこには浮世絵の絵師も参加していた。鈴木春信もその一人で、上の作品は代表作。雨が降ってきて、慌てて洗濯物を取り込んでいる女性を描いているが、洗濯物の模様が「大「小」の文字になっている。このような多色刷りの絵暦はやがて「錦絵」に発展していった。
2026年6月5日金曜日
SNS の認知戦
Cognitive Warfare
この間あるTVで「現代の戦争 認知戦の脅威」という番組をやっていたが、その中で「ナラティブ」が大事なキーワードとして使われていた。最近よく使われるこの言葉の意味は「物語」という意味だ。敵を攻撃することを正当化するためのストーリーを作り上げる。例えばプーチン大統領がウクライナ侵攻を「欧米の侵略から、歴史的正統性を持つロシアの生存権を守り抜くため」というナラティブを主張している。トランプ大統領はイラン攻撃を「米国をイランの脅威から守るための不可避の防衛措置である」というナラティブを発信している。
今の時代は、 SNS が認知戦の最大の武器になっている。ターゲットの国の世論に働きかけて、内部を分断させ、武力を使わずに自国に有利な状況を作り出そうとする。それは巧妙に仕組まれていて、一見するとプロパガンダには見えない形で行われるからやっかいだ。
だから普段から SNS の言うことを何でもまに受ける人たちは騙されやすい。認知戦を仕掛ける側は、そういう人たちを「役にたつ愚か者」と冷笑している。それは、「ナラティブを簡単に信じてくれて、利用できる自覚のない人間」という意味だ。
そして今、日本は猛烈な認知戦を仕掛けられている。同TV番組はそのことを客観的なデータをもとに分析していた。