Pareidolia Painting
心理学で「パレイドリア現象」というのがある。雲を見ているときや、壁のシミを見ているとき、何かの物や人間などに見えることがある。ある種の認知症の患者は、普通の人以上に幻影が見えるのが特徴とされ、花の写真を見せて、何が見えるか尋ねると、「あ、顔があります。動物が4匹います。」などと答えるという。
Pareidolia Painting
心理学で「パレイドリア現象」というのがある。雲を見ているときや、壁のシミを見ているとき、何かの物や人間などに見えることがある。ある種の認知症の患者は、普通の人以上に幻影が見えるのが特徴とされ、花の写真を見せて、何が見えるか尋ねると、「あ、顔があります。動物が4匹います。」などと答えるという。
「THE HANDMAID'S TALE」
この世界的ベストセラーをもう一度読み返したが、やはりすごい小説だ。架空の国「ギレアド」を舞台とした近未来の物語で、キリスト教原理主義者がクーデターを起こし、政権を奪取する。出生率の低下に危機感を抱いている彼らは、すべての女性から仕事と財産を没収し、妊娠可能な女性たちを「侍女」としてエリート層の男の邸宅に派遣する。「侍女」たちはあくまで出産の道具だ。主人公の女性の名は「オブフレッド」だが、「オブ」は「OF」 で、派遣先の男の名「フレッド」の所有物であることを表している。
未来の物語として書いているが、ファンタジーではなく、現実に起きていることだと作者自身が語っている。アメリカでは中絶を制限する動きが根強く、それを主導するキリスト教原理主義者たちの支持でトランプ大統領が生まれた。それに対して女性の人権を求める運動も活発化し、社会の大きな分裂を生んでいる。女性の権利を訴える抗議運動では、赤いローブと白い帽子のコスチュームでデモを行ったりする。これは小説の主人公の「侍女」の服装で、この小説の影響力の強さを物語っている。なお 15 年ぶりに「誓願」という題名で続編が刊行された。それはこれから読む。Book Burning
ノーベル文学賞の日本人受賞候補者の一人にあげられている小川洋子の「密やかな結晶」は海外でも人気が高く、アメリカで映画化が進んでいる。架空の強権独裁国家が舞台で、物が次々に消滅していく。その物が消滅すると、それにまつわる人間の記憶も消滅させられる。いつまでも記憶していると、秘密警察に逮捕されて人間ごと消されてしまう。最後に消滅の順番がまわってきたのは「本」だった。盛大な焚書が行われるが、主人公の作家は、自分が書いている本の記憶をある方法で守ろうとする・・・ この映画(英題は”Memory Police”)ができる前に、本を焼く焚書(または禁書)と、本を守ろうとする人をテーマにした映画をあげてみる。
Movie「Pandora and the Flying Dutchman」
「パンドラ」( 1 9 5 1 年)は、 7 0 年も前のクラシック映画で、 いかにもその時代らしいハリウッド調メロドラマだが、構成が凝っている。「パンドラの箱を開ける」という言い方は、封じられていたことを表に出すと厄災がもたらされるという意味だが、主人公の女性の名前がその「パンドラ」なのだ。
パンドラをめぐる男たちの一人が画家で、美しい女性の肖像画を描いている。パンドラが画家に会った時、初対面なのに絵が自分にそっくりなのに驚く。しかも「パンドラの箱」を手に持っている。ここからミステリアスなストーリーが進んでいく。
Arts in the Age of Airplane
飛行機の機能美やスピード感をモチーフにした絵画の展覧会だが、戦中も現在も海軍基地のある横須賀のゆかりで、戦時中の戦争画が中心になっている。
"NOMADLAND"
コロナ禍で、映画はこの一年間休眠状態だったが、やっと新作が来た。今年のアカデミー賞確実だという。たしかにおすすめの映画だ。リーマンショックで職も家も夫も失った女性が、キャンピングカーで放浪生活を始める。補助教員だった彼女が教え子と出会うシーンで、「先生はホームレスなの?」と聞かれるが「ハウスレスなだけよ」と答える。家は無くても、心の中に家庭があるから幸せ、という思いが込められている。
中西部の荒涼とした砂漠地帯を撮るカメラがとてもいい。
Pierre Bonnard
ピエール・ボナールは、「鏡の画家」と呼ばれることもあるくらい鏡の絵が多い。特に有名なのは「逆光の裸婦」で、この絵には4枚の鏡が描かれている。モデルが映っている化粧台の鏡、黄色い壁に掛かっている三面鏡、右端の縦長の姿見(下のほうにうっすらソファが映っている)、そしてタライの水も窓を映していて鏡の役割をしている。鏡が光に満ちたこの空間のきらめきを強調している。