二つの絵を比べてみる ⑩ フェルメールとホーホの室内画
フェルメールの方は造形性が高く、いわば "芸術写真" 。 2 0 世紀になってから、両者の評価は逆転する。最近のフェルメール展で、よくホーホの絵が比較対象として展示される。引き立て役にされてかわいそうだが、比較すると確かにフェルメールはすごさがわかる。
画面構成が緊密で、どの部分も1mmも動かせないくらい、構図が計算されている。その点、ホーホの方は ”ゆるい”。まわりに余分な空間を作らないフレーミングも画面密度を高めている。また、女性の上半身を明るくしたり、壁や床の明るさを微妙に変化させたりなど、明暗の配分が絶妙。
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