2020年5月12日火曜日

ワインで飲み会 フェルメールとホーホ

Vermeer & Hooch

二つの絵を比べてみる  フェルメールとホーホの室内画

フェルメールと同時代の室内画で、一番人気だったホーホ。ワインで飲み会をやっている絵で、気軽な "インスタ写真" のような感覚なのだろう。

フェルメールの方は造形性が高く、いわば "芸術写真" 。 2 0 世紀になってから、両者の評価は逆転する。最近のフェルメール展で、よくホーホの絵が比較対象として展示される。引き立て役にされてかわいそうだが、比較すると確かにフェルメールはすごさがわかる。
このフェルメールは、ホーホと同じく、男女がワインを飲んでいる似たモチーフなので、比較しやすい。

画面構成が緊密で、どの部分も1mmも動かせないくらい、構図が計算されている。その点、ホーホの方は ”ゆるい”。まわりに余分な空間を作らないフレーミングも画面密度を高めている。また、女性の上半身を明るくしたり、壁や床の明るさを微妙に変化させたりなど、明暗の配分が絶妙。

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