2014年2月24日月曜日

パステル画の下塗りについて

パステル画を始めた頃、どうして専門家のパステル画は色の厚みや深みがあって、「柔らかさ」「優しさ」「淡さ」といったいわゆるパステル画のイメージとはずいぶん違う絵が描けていることを不思議に思っていた。ある時、プロの人にそれを聞いたらあきれ顔で、「水彩やアクリルで下塗りをしないとだめですよ。下塗りなしでパステルだけで描いている人なんかいないですよ。」と言われてしまった。それから自分なりに下塗りをいろいろ試してみるようになった。

パステルは色のスキマから下地の紙の色が透けて見え、完全に隠蔽することができず、スカスカしたようになってしまう。だから、あらかじめ下にパステルと同じ色を塗っておくことで、紙の色が見えないようにする。さらに、下に塗る色を工夫することで、いろいろな効果が出せることが分かってきた。下地が見えてしまうことを逆用して、例えば補色を塗っておくとか、明るい部分に暗い色を塗っておくとかすると、パステルを乗せたとき、面白い効果がでる。

そして、どんな下塗りをするか、下塗りをどう利用するかによって、人それぞれのパステル画が生まれる。パステル画の技法書に載っていた下塗り(underpainting)の事例を3つほど紹介します。




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