2026年1月20日火曜日

隠れた眼を認識する

 

蝶の擬態のひとつに「眼状紋」という模様がある。天敵の鳥から身を守るためだ。鳥は横に並んだ二つの円を見ると、動物だと思ってパニックになるという。それを蝶は利用している。

鳥と同じく人間も、二つの円を横に並べた図形を見れば、人や動物だと感じる。人間は長い間の進化を経て、たくさんの能力を身につけたが、そのひとつが「かたちを認識すること」だった。人類が森林生活から草原生活へと変化したとき、草むらに隠れた恐ろしい敵に出会う確率が高い。そこで敵を素早く察知する能力が発達した。敵の形を認識できれば素早く逃げるなどの危機対応ができる。

動物学者のヒュー・B・コットという人がやった面白い実験がある。様々な抽象的な形の中に眼を模した二重円を置く実験で、自然のなかでいかに目玉が目立つかを立証した。特に二重円を二つ並べると薮に潜む動物の存在を感じる。


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