Symbol Mark
このあいだ(10 / 19)ピクトグラムデザインについて書いた中で、大阪万博のピクトグラムのひどさに触れた。国際イベントで「ピクトグラム」と並んで重要な「シンボルマーク」についても大阪万博はひどかった。「ミャクミャク」というシンボルマークを大阪では、子供だけでなく大人も「オモロイ!、オモロイ!」と言って大喜びしていたが、さすが「吉本興業的オモロイ文化」の大阪だ。
万博やオリンピックで、開催国の文化を凝縮して象徴的に表現するのが「シンボルマーク」で、それはいわば「日本代表」の役割を担う。だから各開催国は「シンボルマーク」のデザインに力を入れる。しかし今回大阪は「ミャクミャク」というおバカデザインを採用してしまった。そして日本の恥さらしだと猛批判されたが「そんなことはどうでもええやんけ」というのが大阪の感覚だった。
シンボルマークの重要性を再認識するために、万博ではないが、同じ大規模国際イベントであるオリンピックのシンボルマークについて見てみる。下の表は 2020 年の東京オリンピックの際に、歴代オリンピックのシンボルマークを調べて年代順に並べたもので、当時、当ブログに投稿したがもう一度再掲する。
この表で注目されるのは、1964 年の東京オリンピックを境にして、その以前と以後でデザインの傾向がはっきり違っていることだ。東京以前では開催国のモニュメンタル建築などをモチーフにした記念切手的なデザインだが、東京オリンピックでは日の丸の赤い丸だけの究極の単純幾何図形だ。このような抽象的な図形だけでその国らしさを表現したのは東京オリンピックが初めてだった。それ以降、各国のオリンピックもそれに倣うようになり、シンボルマークが各国の「デザイン力」=「文化力」を競う場になった。
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