2024年5月10日金曜日

日本の洋画の始まりに寄与した画家チャールズ・ワーグマン

Charles Wirgman

イギリス人のチャールズ・ワーグマンは、江戸時代末期に日本に来た画家で、西洋絵画が日本で始まるきっかけになった人だ。明治時代なかばに亡くなるまで横浜で活動し、日本人女性と結婚し、横浜外人墓地に眠っている。外人墓地資料館(写真)にワーグマン関連の資料があり、神奈川県立歴史博物館に大量の作品が展示されている。だから横浜人には比較的知られている人だ。(今でも命日には絵画愛好家たちが墓参りしている)


イギリスの挿絵雑誌の特派員として来日して、日本の風俗のスケッチを描いてロンドンに送っていた。また横浜居留の外国人向け風刺漫画雑誌を創刊したりした。(その雑誌の名前「ジャパン・パンチ」は、日本語の「ポンチ絵」のもとになった)


日本各地の風景を描いた油彩画を多数残している。そして日本初の洋画家として有名な五姓田義松や高橋由一はワーグマンに弟子入りして学んだ。日本の洋画が始まったばかりの揺籃期に大きな貢献をした。


水彩画も多数制作している。日本の自然を題材にして、淡彩で描いた風景スケッチのみずみずしさは日本人の感性と一致して、急速に世に広まっていった。そして現在の日本人の淡彩水彩画愛好につながったといわれる。


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