Yokohama Civic Art Gallery
大倉山の小高い高台のてっぺんにある大倉山記念館を初めて訪れた。巨大な神殿のような建物の形に驚かされる。ギリシャ建築風の3階建だが、最上階にも列柱がある。円柱は下細りで、下太りのギリシャ建築のエンタシスとは違う。これはギリシャ文明より古く、エーゲ海で栄えたクレタ・ミケーネ文明時代の建築様式になっている。建物ができたのは昭和7年で、設計したのは長野宇平治という建築家で、日銀本店(最近よくニュースに出てくる)も設計した古典主義建築の権威だった。
内部空間は、中央ホールが1階から3階まで吹き抜けになっている。各階の回廊に集会室やギャラリーやコンサートホールなどがある。
1階の図書館が、この建物の主要施設になっている。昭和のはじめに ”人類文化の普遍的な価値を研究する” という目的で大倉邦彦(実業家で、戦前に東洋大学学長だった人)によって設立されたこの建物は、「大倉精神文化研究所」という研究施設だった。その名残りが現在も図書館というかたちで続いている。
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