Exhibition "Arcimboldo"
だまし絵の奇抜さに目が奪われがちだが、原画を間近かで見ると果物や花やなどの細密描写のうまさの方に感心する。これは「静物画」ではないかと思えてくる。実際、絵画の新ジャンルとして「静物画」が生まれたのはこの時代だったようで、調べてみると・・
16世紀に栄えたハプスブルグ家は海外植民地も含めて広大な領地を持っていたので、世界中の動物や植物が集まってきた。珍奇さや不思議さへの知的好奇心から、コレクションする博物館ができ、博物学が発達し、知識を集める図書館も作られた。そして図鑑などのために植物を細密に描写することが始まり「静物画」の誕生につながる・・
ハプスブルグ家の宮廷画家だったアルチンボルドは静物画を使って肖像画を描くだまし絵を発明する。珍しいもの、不思議なもの、面白いものへの人々の欲求にぴったりはまって大受けしたようだ。
(国立西洋美術館 〜9 / 24)
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