1 9 世紀初めに外国艦船がたびたび日本近海に現れるようになり、危機感を抱いた幕府は国防体制を固める。首都防衛のために東京湾を囲む東京、神奈川、千葉、の沿岸に軍隊を配備する。アメリカのペリー艦隊来訪頃の東京湾海防を示したこの図から、軍備体制がかなり整っていたことがうかがえる。
江戸近くには台場がたくさん描かれている。横須賀の猿島は天然の台場で、砲台があった。第二次世界大戦時にも使われて、その遺構が今も残っている。
この絵は瓦版で、浮世絵ではない。江戸時代、浮世絵は検閲制度があり、このような軍事機密に関わるような出版物は認められないため、瓦版という形をとったという。(神奈川県立近代歴史博物館編「横浜浮世絵」による)
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