2018年10月23日火曜日

横浜 真葛焼ミュージアム

Makuzu Ware


横浜駅近くにある「真葛ミュージアム」へ初めて行ってみた。真葛焼は現在では途絶えてしまったが、明治初めに宮川香山という人が横浜で窯を作って始めた陶磁器。初めから海外への輸出を目的にしていて、ちょうどジャポニズムの時代でもあったからか、大人気を博した。2次元の絵付けを3Dにしたようなデザインで、精緻な技巧がすごい。

しかし日本の「わびさび」感覚からすると、下品とか悪趣味と感じる。宮川香山自身も国内向けには普通の日本的な作品を作っていたという。

これは「和風バロック」なのかもしれない。バロックの建築や家具は、手のこんだ凝った装飾でびっしりと埋め尽くし、悪趣味すれすれまでになる。「シンプル」とは真逆の美意識で、そういうバロックの伝統がある西洋で真葛焼が受け入れられたのは分る気がする。


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