2018年4月3日火曜日

北斎の西洋画、オランダから

Western style paintings by Hokusai

前回の続き。
さきごろの新聞によれば、オランダの博物館に所蔵されていた作者不明の6点の絵が北斎の作品だったことが判明したという。オランダ商館からの依頼で描いたのをシーボルトが持ち帰ったものだという。墨で輪郭を描いてその中に色を塗るというふだんの手法と違って、輪郭線もなく遠近法と陰影法を使った写実的な絵で、完全な西洋画に見えるから北斎作だと分からなかったのもうなづける。また空を大きくとるのも当時のオランダ風景画の定番の構図。北斎がよく勉強していたことが分かるし、俺は何だって出来るんだぞみたいな余裕も伝わってくる。オランダ人の依頼主へのサービス精神もあったのかもしれない。



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