閑人の絵日記
2018年4月1日日曜日
北斎、ロンドンから
HOKUSAI from London
「大英博物館プレゼンツ北斎」は、去年ロンドンの大英博物館であった北斎展の内容を紹介するドキュメンタリー。北斎研究の専門家たちの詳しい解説で面白いことをたくさん聞ける。「赤富士」は、人気の作品だったので何千刷も刷られたが、だんだん版がすり減ってきて色あいが変化してしまう。知られた「赤富士」は実は磨り減った後の方の版で、最初はもっとピンクで、そちらが本来の色だった。最近よく知られるようになったこの事実が分かったかきっかけの話しが出てくる。
「赤富士」と「ピンク富士」
オランダ商館からの依頼で描いたという作品は遠近法や陰影法を取り入れた和洋折衷的な絵だった。
(右の絵だったと思うが一瞬だったので定かでない)
このように北斎はサービス精神が旺盛だったようだ。そういえば将軍の前でデモをした時、鶏の足に赤絵の具をつけて歩かせ紅葉だと言って面白がらせたという有名な話しも出てくる。型にはまらず新しいことを試み続けた北斎の一生が浮かび上がってくる。 (エビス ガーデン シネマ)
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