2025年1月23日木曜日

「THE VISUAL ARTS TODAY」


「THE VISUAL ARTS TODAY」は、絵画、彫刻、建築、写真、映画、など現代美術全般にわたる各分野の専門家の論考集。編著者のジョージ・ケペシュは、IIT や MIT の教授を務めた現代美術の理論家だ。各章のタイトルは

「仕事、余暇、創造性」
「象徴主義の起源」
「身体、精神、芸術」
「建築と芸術」
「写真について」
「芸術としての映画」
「リアリズムの二面性」
「有機的形態:科学的および美学的」
「科学と美学におけるシンメトリー」
「プロポーション概念の変遷」
「絵画、パースペクティブ、知覚」
「芸術的感性」
「ピカソの『ゲルニカ』について」
 などなど

この本は 1960 刊で、現代美術の作家たちが生きていた時代だったので、クレー、モンドリアン、ミロ、カンディンスキー、など作家自身の寄稿もあり興味深い。


「ピカソの『ゲルニカ』について」の章では、『ゲルニカ』が完成するまでのピカソの思考プロセスの紹介がある。構想の素描や、画面構成のスケッチ、などが掲載されている。


昔、「美学」の授業で、この本が教科書だった。輪講形式の授業で、学生が回ごとに担当する章を訳してきて、その概要を発表する。余白に書き込んだメモがそのまま残っていて懐かしい。担当教授が「造形理論」や「造形史」のオーソリティ小池新二先生(後に九州芸術工科大学の初代学長になった)だった。


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