2024年2月18日日曜日

動く対象を描く ジャコモ・バッラの絵画 

Giacomo Balla 

19 世紀末から 20 世紀初めに活躍した「イタリア未来派」のジャコモ・バッラは動いている対象物のダイナミズムを絵画で表現した。「くさりにつながれた犬のダイナミズム」(1912 年)は代表作で、散歩する子犬の脚やしっぽのチョコマカした動きを捉えている。それと比べて、飼い主の脚の動きはゆったりしている。


「イタリア未来派」は機械類をモチーフにして、現代技術のスピード感や力強さを礼賛する絵画を描いたが、バッラは主に動物の動きをモチーフにした。



静止メデイアである絵画で動きを表現する試みで最も有名なのはマルセル・デユシャンの「階段を降りる裸婦」だが、デユシャンとジャコモ・バッラは共に同じ19 世紀末の時代の人だった。それは映画が発明された頃で、静止画の写真が動画の映画になったことに触発されてこのような絵画が生まれたといわれている。


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