貿易港として栄えたベルギーのブリュージュが、土砂の堆積で港の機能を失い、町は海水に侵食されて、死の町になっていったイメージを幻想的に描いている。
自然災害などで都市が滅ぶという終末論的な没落イメージは、ダ・ヴィンチの「大洪水」をはじめたくさんあるが、クノップフは「無人風景」を描くことで、死んだ都市を表現した。
3年前の「ベルギー奇想の系譜」展では、「ブリュージュにて、聖ヨハネ施療院」が来ていた。これもテーマは同じで、建物の半分が水に浸かった死んだ町の一角を、静まりかえった無人の風景として描いている。
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