「コロンブス交換」という言葉がある。コロンブス以来、ヨーロッパ人が南北アメリカに進出した結果、それまで無かった様々な作物が持ち帰られ、ヨーロッパでも食料として栽培されるようになった。ジャガイモはその代表例。その代わり、アメリカ大陸には無かったものがヨーロッパから持ち込まれた。それがコレラやペストのような病原菌で、免疫の無い先住民はバタバタ死んでいった。マヤ文明が滅びたのもそれが原因の一つだったと言われている。
千年前、ヨーロッパの「ローマ帝国」と、アジアの「漢王朝」が、両者を合わせてユーラシア大陸の3分の2を支配した。そして両者を結びつけるシルクロードを通して東西文明が交流していたので、片方からウィルスや病原菌が発生すると、たちまちもう一方へ伝染した。「一帯一路」という現代版シルクロードでつながっているイタリアが真っ先にああいうことになったが、それは「グローバル化」と言われる現在に限ったことではなく、千年前からずっと続いてきたことにすぎない。また東西問わず、感染症対策に失敗した政権は倒れるという歴史も繰り返されてきたことで、現在の各国首脳が必死になっているのも今に始まったことではないという。
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