閑人の絵日記
2019年8月9日金曜日
「表現の不自由」展になかった不自由な絵
Socialist realism
ディネカ(ソ連)「サドーヴァヤ環状道路でのリレー」1927
中止された「表現の不自由」展を見たわけではないが、政治的な圧力で表現の自由が抑圧されている作品を展示していたようだ。
こんな明るく健康的な絵がある。もちろん何の抑圧もされず「表現の不自由」などとは無縁のようだが・・・
ソ連で「社会主義リアリズム」が唯一の国家公認の絵画だった時代に、画家たちはこのような「明るい理想社会」の姿を描いた。それは現実とはかけ離れていたが、国のイデオロギーに合わせざるをえなかった。「表現を抑圧される不自由」よりも
「抑圧されない表現をする不自由」
の方が怖い。
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