ヴィクトリア女王時代の 19 世紀、イギリスは産業が発展し、世界一の強国として繁栄した。ドラマは、夫のアルバートと二人三脚で国の発展を導いていく若い頃の女王を描いている。発明されたばかりの蒸気機関車にお忍びで乗る場面がある。保守派の反対を押し切って、産業革命を後押ししていくことになる象徴的なシーンだ。
ロンドンにある「V & A ミュージアム」は、デザインの強化によって産業振興をはかろうとして二人が作ったミュージアムがもとになっている。 35 年も前のこと、このミュージアムの企画展に若干関係したことがあったが、「V & A 」が、昔の女王と夫の名前「ヴィクトリア & アルバート」を意味していることなど知らなかった。このドラマを観ていて、そのことに初めて気がついた。
日本の電気製品が世界を席巻していた当時、そのデザインを紹介する企画展だったが、パンフレットに載っていた浮世絵風イラストが面白かった。かつてウィリアム・モリスが目指したような「芸術とテクノロジーの融合」によってイギリス産業の復活を、という V & A の理想を日本に託して表現したかったようだ。
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