八木アンテナの展示があり、有名な話を思い出した。戦時中、零戦が負けるようになったのはアメリカの戦闘機がレーダーを搭載してからだった。そのレーダーには「八木アンテナ」が使われていた。八木博士が発明した小型高性能の「八木アンテナ」を使えば戦闘機用のレーダーが作れるという提案は日本でも早くからされていた。しかし軍はそれが日本の発明で「外国では使っていない」という理由で却下していた。技術とは外国から学ぶものという明治以来の習性がしみついていて自国発の技術を評価することができなかった。
それとそっくりの話が最近の新聞に出ていた。本庶さんがノーベル賞をもらうより前のこと、その研究をもとに新薬を作ることを日本の製薬会社に働きかけたがまったくやる気がなかったという。しかしアメリカの会社がやりたいと言ってきたのを知ると、その会社もあわてて動き出したそうだ。
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