2018年10月15日月曜日

フェルメールはいつも椅子に座って  描いていた

Vermeer's perspective

フェルメールが自分の姿を描きこんだ「絵画芸術」という作品でフェルメールは椅子に座って描いている。イーゼルの前で立って描くほうが普通なのに、フェルメールはいつも座って描いていたのか調べてみた。


部屋の窓や床などの幾何的な要素を手掛かりに消失点を求め、そこを通る水平線(Horizontal Line)を引けば、それが描いてる人の目の高さ(Eye Lebel)だから、それが絵の中の人物のどの辺りを通るかを見る。

「稽古の中断」でやってみたら、水平線は椅子に座っているモデルの顔の上を通り、立っているモデルの胸のあたりを通っている。だからフェルメールは椅子に座って描いていることが分かる。

フェルメールの全 37 作品のうち、室内の窓や床がはっきり見えていて、消失点を求めることができる作品は 18 作品あったので、全てに同じことをやってみた。結果は、見事に100%すべてで、水平線が座っているモデルの顔の上を通っている。フェルメールは常に椅子に座って描いていたことになる。フェルメールの絵は、自分もその場に居合わせているような親密感を感じるが、この視点の位置も関係しているのかもしれない。


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