Exhibition "The genius of Michelangelo"
今日で終わった「ミケランジェロ展」をギリギリで見た。画家、彫刻家、建築家の1人3役だったミケランジェロの建築に焦点を当てた展覧会。聖堂、図書館、邸宅などのドローイングがあったが、要塞の設計もあった。ミケランジェロも軍事施設を手がけていたとは知らなかった。
フィレンツェの街を要塞化するという仕事で描いた城門の設計ドローイングがあった。日本の城も門の前の通路を複雑にして侵入した敵を四方から集中攻撃できるようになっているが、それと同じことをやっている。この平面図で、細い赤線が銃の射撃範囲を示していて、死角ができないように検討している。
こういうシミュレーション的なことは設計者なら普通にやることだが、天才芸術家のミケランジェロも普通のことを真面目にやっていたことが分かる。このような設計ドローイングは設計者の頭の中が丸見えになってしまうのだが、それを嫌ってミケランジェロは死ぬ前に建築ドローイングをほとんど燃やしてしまったそうだ。天才的ひらめきだけで設計していたと思われたかったのだろう。
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